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癌に対する機能性成分の効果について、マスコミや学会発表などの第三者からの情報で、検証することを目的としています。

<2018年7月31日更新>

ハナビラタケ

ハナビラタケの効果・副作用の研究成果

ハナビラタケとは? 国内の針葉樹の根元や切り株に自生する食用のおいしいキノコ。白から乳白色で、花びらが波型にうねるような形をしています。ハナビラタケの有用成分として、国際データベースで報告されているものはありませんが、一般に「ベータグルカン」が有用成分として紹介されています。 国際データベースに癌患者の方におけるハナビラタケの有用性や副作用を示す論文や報告はなく、あまり研究されていないのが現状です。

ハナビラタケに関するヒト臨床研究情報まとめ

■国際データベースのヒト論文掲載(PubMed)
掲載件数※ 癌への免疫力を高める作用 癌の免疫抑制を軽減する作用 癌闘病時の体力回復作用 抗がん剤に近い作用 効果がなかった 副作用があった
0件
×
×
×
×
なし なし

※2000年以降、ヒト臨床研究論文の件数
(効果がなかったという報告の論文は除く)

1.がんに関するヒト臨床研究情報<要約>

■ハナビラタケ関連のヒト臨床研究報告<要約>

ヒト臨床試験とは、健康食品やサプリメントなどについて、その有用性や安全性を科学的かつ客観的に示すためのエビデンス(科学的根拠)を取得するために、ヒト(人間)を対象に行う試験のことです。

タイトル・文献・PubMed№ 解説 信頼度
癌の患者さんを対象にしたハナビラタケの臨床研究報告は、調査した範囲ではありませんでした。
×
■ハナビラタケ関連の研究ニュース
タイトル・内容(発行日、紙面名) 解説
癌の患者さんを対象にしたハナビラタケ関連の研究ニュースは、調査した範囲ではありませんでした。
■ハナビラタケの主要研究企業
研究企業名 研究内容
癌の患者さんを対象にしたハナビラタケの主要研究企業は、調査した範囲ではありませんでした。

2.がんに関する動物研究情報<要約>

動物試験とは、医学研究などのために、ネズミ・モルモット・ウサギ・イヌ・ネコなどの小動物を用いて行う試験のことです。
この試験は、ヒト臨床試験を科学的かつ倫理的に適正に行うために必要な科学的知見を、事前に収集するために行っています。

■ハナビラタケ関連の動物研究報告<要約>
タイトル・文献・PubMed№ 解説
新種フタリド化合物の抗癌関連活性
2010年 Biol Pharm Bull.誌
<PubMed №20686231:英文はコチラ>
日本で、細胞またはラットおいて新種フタリド化合物の抗癌関連活性を調べたところ、抗酸化、抗炎症、抗腫瘍活性を有すると結論づけられたという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
マウスにおける血管新生および転移に対する効果
2009年 Biol Pharm Bull誌
<PubMed №19182386:英文はコチラ>
日本で、マウスにハナビラタケ由来のβ-D-グルカンを投与すると、腫瘍誘発性血管新生を阻害することによって、肺での腫瘍増殖および転移を抑制したという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
ハナビラタケの免疫調節作用
2004年 癌と化学療法誌
<PubMed №15553707:英文はコチラ>
日本で、マウスおよび健常人にハナビラタケを投与すると、Th1細胞を活性化させる一方、Th2細胞の活性化を抑制し、Th1/Th2のバランスをTh1偏向型に変化させることを示唆したという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
ハナビラタケ由来成分の抗腫瘍効果
2000年 Biol Pharm Bull誌
<PubMed №10919368:英文はコチラ>
日本で、強い血管拡張および出血反応を持つICRマウスの肉腫180固形癌に対して、ハナビラタケ由来成分が、抗腫瘍活性を示した。また、シクロホスファミド誘発白血球減少マウスに対し造血反応の増強を示したという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
■ハナビラタケの主要研究企業
研究企業名 研究内容
ユニチカ 繊維大手企業。サメ軟骨製品も一部取り扱う。

3.その他、参考情報

ハナビラタケに関連したヒト臨床研究以外の研究ニュースとして、がん専門誌、新聞に掲載された最新記事をご紹介します。

■ハナビラタケ関連の研究ニュース
タイトル・内容(発行日、紙面名) 解説
ハナビラタケ 新たな作用 がんの転移を抑制
大腸がん発生予防 ユニチカ発表

(2007/10/4 産経新聞 大阪朝刊)
記事・関連情報のリンクはありません。
記事によると、ユニチカが、キノコの特異種「ハナビラタケ」が、がんの転移を抑制したり、大腸がんの発生を予防したりする作用を動物実験で確認したと発表、大腸がんの予防作用は横浜市のがん学会でも報告したとのこと。
■ハナビラタケの関連サイトのリンク
リンク先 掲載内容
ウィキペディア(インターネット上の百科事典) ハナビラタケ>>

4.がんに関するヒト臨床研究情報<詳細>

ヒト臨床試験とは、健康食品やサプリメントなどについて、その有用性や安全性を科学的かつ客観的に示すためのエビデンス(科学的根拠)を取得するために、ヒト(人間)を対象に行う試験のことです。

■ハナビラタケ関連の臨床研究報告<詳細>
タイトル・文献・PubMed№ 解説 信頼度
癌の患者さんを対象にしたハナビラタケの臨床研究報告は、調査した範囲ではありませんでした。
×

5.がんに関する動物研究情報<詳細>

動物試験とは、医学研究などのために、ネズミ・モルモット・ウサギ・イヌ・ネコなどの小動物を用いて行う試験のことです。
この試験は、ヒト臨床試験を科学的かつ倫理的に適正に行うために必要な科学的知見を、事前に収集するために行っています。

■ハナビラタケの動物研究報告<詳細>
タイトル・文献・PubMed№ 解説
新種フタリド化合物の抗癌関連活性
2010年 Biol Pharm Bull.誌
<PubMed №20686231:英文はコチラ>

執筆者:
Yoshikawa K Faculty of Pharmaceutical Sciences, Tokushima Bunri University, Tokushima 770-8514, Japan.

Kokudo N 

Hashimoto T 

Yamamoto K 

Inose T 

Kimura T
日本でハナビラタケとして知られているSparassis crispa(SC)は、様々な薬効を持つ食用キノコである。われわれは、SC子実体から3つの新種フタリドを単離し、ハナビラタケリドA(1)、B(2)、およびC(3)と名付けた。本研究では、3種の既知のフタリド(4-6)、ユビキノン-9、2種の既知の不飽和脂肪酸も単離した。それらの構造は、主として広範なNMR実験によって解明されている。単離された化合物1〜6の抗酸化活性を調べた。3種のハナビラタケリドのin vitroでのスーパーオキシドジスムターゼ様活性は、ビタミンCよりも強力であった。また、マウスマクロファージ細胞株RAW264でリポ多糖刺激された一酸化窒素およびプロスタグランジンE2の産生阻害効果を発揮した。さらに、3種のハナビラタケリドでの処置により、大腸癌細胞株Caco-2およびcolon-26の増殖が有意に阻害された。In vivoにおいて、SCを与えたF344/Nラットでのアゾキシメタン誘発異常腺窩巣の頻度は、標準食を与えたラットと比較して減少した。SC由来の3種の新種フタリドであるハナビラタケリドは、抗酸化、抗炎症、抗腫瘍活性を有すると結論づけられる。
マウスにおける血管新生および転移に対する効果
2009年 Biol Pharm Bull誌
<PubMed №19182386:英文はコチラ>

執筆者:
Yamamoto K Research & Development Center, Unitika Ltd., Uji, Kyoto, Japan.

Kimura T 

Sugitachi A 

Matsuura N
和名をハナビラタケというSparassis crispa(SC)は、β-D-グルカンを40%以上含有する薬効のある食用キノコである。メチル化分析の結果、SC由来のβ-D-グルカン(SBG)はβ-(1→3)結合D-グルコピラノシル残基の主鎖で構成され、主鎖のO-6位とO-2位のD-グルコースを介してβ-D-グルコピラノシル基と結合していると結論づけられた。我々は、ハナビラタケβグルカン(SBG)を精製し、異なる動物モデルを用いて、腫瘍に対する抗血管新生作用および抗転移効果を調べた。ICRマウスのメスを用いた背気嚢分析マウス背部皮下法においては、精製SBGの経口投与によりB16-F10細胞誘発血管新生が阻害され、C57BL/6Jマウスのメスを用いたマトリゲルプラグアッセイにおいては、血管内皮増殖因子誘発による新血管形成が阻害された。さらに、C57BL/6Jマウスのメスを用いた自然転移モデルでは、原発腫瘍の増殖だけでなく、肺の転移性腫瘍病巣の増殖および数も抑制した。これらの結果から、SBGの経口投与は、腫瘍誘発性血管新生を阻害することによって、肺での腫瘍増殖および転移を抑制することは明らかである。こうした効果は内皮細胞に対する直接作用の結果ではない。その理由は、ヒト臍帯静脈内皮細胞において、細胞増殖、移動、毛細血管様の管形成がSBG投与の影響を受けなかったためである。本研究は、SBGの経口投与が血管新生および転移を抑制しうることを示す初の報告である。
ハナビラタケの免疫調節作用
2004年 癌と化学療法誌
<PubMed №15553707:英文はコチラ>

執筆者:
Hasegawa A R&D Center, Unitika Ltd.

Yamada M 

Dombo M 

Fukushima R 

Matsuura N 

Sugitachi A
β(1→6)分岐β(1→3)グルカンを豊富に含有する食用キノコのハナビラタケ(SC)についてその免疫調節効果を調べた。(1)肉腫180担癌マウスにおいて、SCの経口投与5週間後の腫瘍サイズは対照群よりも小さく、それによりマウスの生存期間が延びた。(2)ハプテン連続塗布による皮膚炎誘発NC/Ngaマウスにおいて、SCの経口投与によって血中IgEレベルおよび掻痒指標が低下した。(3)SCの経口投与により、ヒトNK細胞の細胞毒性はNK細胞数を増加させることなく増強された。これらの結果は、SCの経口投与がTh1細胞を活性化させる一方、Th2細胞の活性化を抑制し、Th1/Th2のバランスをTh1偏向型の免疫系に変化させることを示唆する。
ハナビラタケ由来成分の抗腫瘍効果
2000年 Biol Pharm Bull誌
<PubMed №10919368:英文はコチラ>

執筆者:
Ohno N Laboratory of lmmunopharmacology of Microbial Products, School of Pharmacy, Tokyo University of Pharmacy & Life Science, Hachioji, Tokyo, Japan.

Miura NN 

Nakajima M 

Yadomae T
ハナビラタケは日本で最近栽培が可能になった食用キノコである。熱水抽出(SCHWE)、冷NaOH抽出(SCCA)、熱NaOH抽出(SCHA)を順次行い、培養ハナビラタケから多糖画分を得た。HWEをさらに、1容量(SCHWE1v)または4容量(SCHWE4v)のエタノール沈殿性画分によって分離した。化学分析、酵素分析、NMR分析によれば、SCHWE1v、SCCA、およびSCHAの基本構造は、主鎖約3つごとに1つの分岐を有する6分岐1,3-β-グルカンであった。これらの画分はすべて、強い血管拡張および出血反応を持つICRマウスの肉腫180固形癌に対する抗腫瘍活性を示した。また、これらの画分はシクロホスファミド誘発白血球減少マウスに対し、腹腔内または経口投与後に造血反応の増強を示した。
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